小悪魔と仮面舞踏会

『別に…』

「は!?」

何も感じなかったって言ったらウソになる

でも

異常だとか変だとかそんなことは思わなかった…。

ただ、驚いた。

『そりゃびっくりはしたけど変とか異常とか思わなかった…。』

「瑠美音は誰とも血が繋がってないのよ?養女なのよ?」

『うん。分かってる』

「しかも、両親は血の繋がった兄妹なのよ?」

目をまんまるくして驚きが隠せない様子の牧原。

『あぁ。分かってるって。』

「だったらなんで!?」

『松山には関係ねぇじゃん。』

「関係‥ない?」

『あぁ。家庭の事情なんて人それぞれだろ?松山自身には関係ない。血の繋がりなんて松山の両親の事情だろ?』

俺の言葉に奥歯をギリッと鳴らし悔しそうに顔を歪める。

『何企んでんだか知らねぇけど松山に何かしようとしてんなら、俺はお前をただじゃおかねぇからな!!やるんなら正々堂々かかってこい!!コソコソすんな!!』

「そ‥んなに」

『あ?』

「そんなに瑠美音が好きなの!?」

『あぁ!!』

キッパリとそう答えた。

『好きだけど何か?』

開き直ったようにふんぞり返ってそう言うと

「なんで?なんでみんなして瑠美音が好きなのよ!?」

叫ぶようにそう言った

そんなの

『松山がイイ女だからだろ』

< 501 / 511 >

この作品をシェア

pagetop