小悪魔と仮面舞踏会
『別に…』
「は!?」
何も感じなかったって言ったらウソになる
でも
異常だとか変だとかそんなことは思わなかった…。
ただ、驚いた。
『そりゃびっくりはしたけど変とか異常とか思わなかった…。』
「瑠美音は誰とも血が繋がってないのよ?養女なのよ?」
『うん。分かってる』
「しかも、両親は血の繋がった兄妹なのよ?」
目をまんまるくして驚きが隠せない様子の牧原。
『あぁ。分かってるって。』
「だったらなんで!?」
『松山には関係ねぇじゃん。』
「関係‥ない?」
『あぁ。家庭の事情なんて人それぞれだろ?松山自身には関係ない。血の繋がりなんて松山の両親の事情だろ?』
俺の言葉に奥歯をギリッと鳴らし悔しそうに顔を歪める。
『何企んでんだか知らねぇけど松山に何かしようとしてんなら、俺はお前をただじゃおかねぇからな!!やるんなら正々堂々かかってこい!!コソコソすんな!!』
「そ‥んなに」
『あ?』
「そんなに瑠美音が好きなの!?」
『あぁ!!』
キッパリとそう答えた。
『好きだけど何か?』
開き直ったようにふんぞり返ってそう言うと
「なんで?なんでみんなして瑠美音が好きなのよ!?」
叫ぶようにそう言った
そんなの
『松山がイイ女だからだろ』