桜のティアラ〜はじまりの六日間〜
「すごーい!こんなに色々和食の材料があるのね」
感心したように眺めて、美桜はフレディを振り返る。
「ええ。いつも日本から取り寄せています。梅干しや海苔の佃煮、ちりめんじゃこ…。旦那様はご飯がお好きなので、こういったものは必ず用意してあります」
「そうなのね。食器もすごい!私の家よりもたくさんあるわ。あ、この小ぶりの土鍋、可愛い。これを使いましょ」
フレディは頷いて土鍋を火にかけた。
アレンにおかゆを作りたいと言って美桜はクレアに頼み込み、先程厨房に入れてもらったのだった。
最初は驚いていたフレディも、事情を話すと、自分も手伝うと言ってくれた。
果たして食材があるか気になっていた美桜は、フレディが次々と並べてくれた日本の食べ物に驚いて感激した。
そして何より驚いたのは、フレディがきちんと、昆布やかつおでだしを取っていた事だった。
少し味見をさせてもらうと、とてもおいしい。
「フレディ、どこで和食を習ったの?」
「ロンドンにある、日本人が経営している料亭で教わりました。あとはひたすら練習です」
「そうなのね。パレスの人達はみんな、とても熱心ね」
話しながらおかゆが炊けるのを待つ。
やがて頃合いになると、美桜はもうひとつの小さな土鍋に、半量おかゆをよそった。
「こっちはこのまま少し塩を入れるだけで、もう一つは卵がゆにするわね」
手早くといた卵をゆっくりとおかゆに回し入れ、ふたをした。
「余熱で少しだけ卵を固めるわね」
次は、具材を準備する。
横長で仕切りがあるモダンなお皿を見つけ、おかゆに合う具材を盛り付けていく。
「出来た!」
美桜とフレディは顔を見合わせ、満足そうに頷いた。
感心したように眺めて、美桜はフレディを振り返る。
「ええ。いつも日本から取り寄せています。梅干しや海苔の佃煮、ちりめんじゃこ…。旦那様はご飯がお好きなので、こういったものは必ず用意してあります」
「そうなのね。食器もすごい!私の家よりもたくさんあるわ。あ、この小ぶりの土鍋、可愛い。これを使いましょ」
フレディは頷いて土鍋を火にかけた。
アレンにおかゆを作りたいと言って美桜はクレアに頼み込み、先程厨房に入れてもらったのだった。
最初は驚いていたフレディも、事情を話すと、自分も手伝うと言ってくれた。
果たして食材があるか気になっていた美桜は、フレディが次々と並べてくれた日本の食べ物に驚いて感激した。
そして何より驚いたのは、フレディがきちんと、昆布やかつおでだしを取っていた事だった。
少し味見をさせてもらうと、とてもおいしい。
「フレディ、どこで和食を習ったの?」
「ロンドンにある、日本人が経営している料亭で教わりました。あとはひたすら練習です」
「そうなのね。パレスの人達はみんな、とても熱心ね」
話しながらおかゆが炊けるのを待つ。
やがて頃合いになると、美桜はもうひとつの小さな土鍋に、半量おかゆをよそった。
「こっちはこのまま少し塩を入れるだけで、もう一つは卵がゆにするわね」
手早くといた卵をゆっくりとおかゆに回し入れ、ふたをした。
「余熱で少しだけ卵を固めるわね」
次は、具材を準備する。
横長で仕切りがあるモダンなお皿を見つけ、おかゆに合う具材を盛り付けていく。
「出来た!」
美桜とフレディは顔を見合わせ、満足そうに頷いた。