桜のティアラ〜はじまりの六日間〜
仁がフォレストガーデンにあるレンタカーのカウンターで借りたのは、真っ赤なスポーツカーだった。
「うわー、もう仁丸出しって感じ」
絵梨の言葉に美桜は思わず吹き出す。
「ヨーヨーお嬢さん方、早く乗りなって」
サングラスを少しずらして、車の屋根に肘を載せながら仁が陽気に言う。
「いやー、日本だったら絶対無理だわ」
呟きながら絵梨が乗り込む。
「まあまあ、絵梨ちゃん。運転してくれるんだからさ。ありがたく乗せてもらいましょ」
美桜も続いて後部座席に座った。
「それでは、出発しまーす!」
仁は張り切ってアクセルを踏む。
行ってらっしゃいませーと手を振ってくれるメアリーも、どこか苦笑いを浮かべていた。
どこに行くのかは、全て仁にお任せだった。
「この辺りは田舎だしさ、これと言って観光名所もないんだけど。まあ、地元の人が行くような教会や市場とか、街並みなんかを見て回ろうか」
「うんうん、楽しみ」
しばらく走ると、先日の牧場が見えてきた。
「トムじいさーん!」
ちょうど丸太小屋の近くで薪を割っているトムの姿が見え、スピードを落とした車の窓からみんなで手を振る。
気付いたトムも、笑って手を振り返してくれた。
「うわー、もう仁丸出しって感じ」
絵梨の言葉に美桜は思わず吹き出す。
「ヨーヨーお嬢さん方、早く乗りなって」
サングラスを少しずらして、車の屋根に肘を載せながら仁が陽気に言う。
「いやー、日本だったら絶対無理だわ」
呟きながら絵梨が乗り込む。
「まあまあ、絵梨ちゃん。運転してくれるんだからさ。ありがたく乗せてもらいましょ」
美桜も続いて後部座席に座った。
「それでは、出発しまーす!」
仁は張り切ってアクセルを踏む。
行ってらっしゃいませーと手を振ってくれるメアリーも、どこか苦笑いを浮かべていた。
どこに行くのかは、全て仁にお任せだった。
「この辺りは田舎だしさ、これと言って観光名所もないんだけど。まあ、地元の人が行くような教会や市場とか、街並みなんかを見て回ろうか」
「うんうん、楽しみ」
しばらく走ると、先日の牧場が見えてきた。
「トムじいさーん!」
ちょうど丸太小屋の近くで薪を割っているトムの姿が見え、スピードを落とした車の窓からみんなで手を振る。
気付いたトムも、笑って手を振り返してくれた。