桜のティアラ〜はじまりの六日間〜
「すごいすごい!」
思わず美桜は手を叩いて歓声を上げた。
こちらに向かって敬礼をしている隊員とメイソンの顔を一人一人見ながら、頷いてみせる。
やがてメイソンの号令で敬礼を解くと、隊員達は皆一斉にほっとしたように美桜を見た。
「とっても良かったわ。短期間によくこんな完成度まで持ってこられたわね。トリックターンもピンフィールもばっちりよ。これなら式典でもきっと喜んでもらえると思う。まだ時間もあるし、もっと進化出来ると思うわ」
クレアが通訳すると、嬉しそうに笑顔を浮かべながら、隊員同士顔を見合わせている。
メイソンに、一度様子を見に来てもらえないかと頼まれて、美桜はパレスの北側広場に来ていた。
前回メイソンに送った動画を見ながら、隊員で話し合い、いくつか技を組み込んで練習したのだという。
出来れば式典で披露したいのだが、どうだろうかと相談されたのだった。
「式典では、いつもどんなふうにしていたの?」
美桜が聞くと、クレアが答えてくれた。
「お客様が待つ南側の庭園に向かって、ドラム隊の太鼓に合わせて隊列が入場してきます。そこで少し斜めの列になったり、交差したりと隊形を変えながら行進を披露します。最後にパレスに向かって皆で敬礼をして、ファンファーレの後に旦那様や坊ちゃまがバルコニーにお出ましになるのですわ」
「なるほど…」
思わず美桜は手を叩いて歓声を上げた。
こちらに向かって敬礼をしている隊員とメイソンの顔を一人一人見ながら、頷いてみせる。
やがてメイソンの号令で敬礼を解くと、隊員達は皆一斉にほっとしたように美桜を見た。
「とっても良かったわ。短期間によくこんな完成度まで持ってこられたわね。トリックターンもピンフィールもばっちりよ。これなら式典でもきっと喜んでもらえると思う。まだ時間もあるし、もっと進化出来ると思うわ」
クレアが通訳すると、嬉しそうに笑顔を浮かべながら、隊員同士顔を見合わせている。
メイソンに、一度様子を見に来てもらえないかと頼まれて、美桜はパレスの北側広場に来ていた。
前回メイソンに送った動画を見ながら、隊員で話し合い、いくつか技を組み込んで練習したのだという。
出来れば式典で披露したいのだが、どうだろうかと相談されたのだった。
「式典では、いつもどんなふうにしていたの?」
美桜が聞くと、クレアが答えてくれた。
「お客様が待つ南側の庭園に向かって、ドラム隊の太鼓に合わせて隊列が入場してきます。そこで少し斜めの列になったり、交差したりと隊形を変えながら行進を披露します。最後にパレスに向かって皆で敬礼をして、ファンファーレの後に旦那様や坊ちゃまがバルコニーにお出ましになるのですわ」
「なるほど…」