桜のティアラ〜はじまりの六日間〜
「美桜先輩ー、ウォーミングアップ始まりますよー」
「はーい、すぐ行く!」
綾乃に呼ばれて、美桜は慌ててドレッシングルームをあとにする。
(思いがけずメイクに時間取っちゃった。いつもなら五分で済むのに、やっぱり一週間の休みって影響あるのかな?)
たかが一週間、されど一週間。
美桜はショーの前のウォーミングアップでそのことを痛感する。
(いてて、体が硬ーい)
冬場にこの硬さでは、怪我に繋がりかねない。
美桜は念入りにストレッチする。
「はい、じゃあそのまま耳だけ聞いててね」
由香は、メンバーが思い思いにストレッチしているレッスンルームに入ってくると、前に立って連絡事項を告げる。
「前半お休み組、おかえりなさい。そして後半お休み組は、この一週間良くがんばってくれました。今日からまた徐々にメンバーが入れ替わっていきます。メンバー全員が揃うのは、十日後かな。それまではいつもとダンスポジションが変わったりするので、よく確認して下さい」
「はい!」
皆で揃って返事をした後、円陣を組んで気合を入れる。
「今日もゲストに最高のショーを!」
ダンスリーダーの巧がそう言い、皆で士気を高めたあと、ハイタッチしながら部屋を飛び出していく。
そのまま廊下の突き当たりの階段を上がって外に出ると、大きな扉の前の待機場所で整列する。
衣裳は薄いけれど、寒さは感じない。
軽く飛んだり足首を回して合図を待つ。
やがてパレードの始まりの音楽が、パーク内に流れ始めた。
「五秒前!三、二、一、スタート!」
みどりの合図とともに扉が開き、美桜達は一斉に笑顔で飛び出した。
「はーい、すぐ行く!」
綾乃に呼ばれて、美桜は慌ててドレッシングルームをあとにする。
(思いがけずメイクに時間取っちゃった。いつもなら五分で済むのに、やっぱり一週間の休みって影響あるのかな?)
たかが一週間、されど一週間。
美桜はショーの前のウォーミングアップでそのことを痛感する。
(いてて、体が硬ーい)
冬場にこの硬さでは、怪我に繋がりかねない。
美桜は念入りにストレッチする。
「はい、じゃあそのまま耳だけ聞いててね」
由香は、メンバーが思い思いにストレッチしているレッスンルームに入ってくると、前に立って連絡事項を告げる。
「前半お休み組、おかえりなさい。そして後半お休み組は、この一週間良くがんばってくれました。今日からまた徐々にメンバーが入れ替わっていきます。メンバー全員が揃うのは、十日後かな。それまではいつもとダンスポジションが変わったりするので、よく確認して下さい」
「はい!」
皆で揃って返事をした後、円陣を組んで気合を入れる。
「今日もゲストに最高のショーを!」
ダンスリーダーの巧がそう言い、皆で士気を高めたあと、ハイタッチしながら部屋を飛び出していく。
そのまま廊下の突き当たりの階段を上がって外に出ると、大きな扉の前の待機場所で整列する。
衣裳は薄いけれど、寒さは感じない。
軽く飛んだり足首を回して合図を待つ。
やがてパレードの始まりの音楽が、パーク内に流れ始めた。
「五秒前!三、二、一、スタート!」
みどりの合図とともに扉が開き、美桜達は一斉に笑顔で飛び出した。