桜のティアラ〜はじまりの六日間〜
全員がVの字で観客に向かって前進していく。
その間もフラッグの動きはめまぐるしく変わる。
一番前まで来ると、踊っていた二人が頂点に加わり、曲の最後の音に合わせて皆でピタッと止まって敬礼をした。
わあっと一斉に拍手が起こる。
だが、まだショーは続く。
今度は四人のドラム隊が、用意された楽器の前に歩み出る。
スティックをカンカンと鳴らして合図を出すと、ドラムのリズムに合わせて再び列は動き出す。
トリックターンや二人組の技、相手の顔の位置めがけてフラッグを横切らせ、危ない!と思った瞬間に相手が上半身をかがめて回避するなど、ひと時も目が離せない。
一体どうなっているんだ?と混乱してしまいそうになるほど、列は色々な形に変わっていく。
たたみかけるように、スピーディに次々と変化していた隊列は、やがて横一列に並んで止まった。
ドラムロールが始まる。
(いよいよラスト!)
美桜が右手にギュッと力を込めた時だった。
いきなり強い海風が、右側からザーッと吹きつけてきた。
(え、どうしよう、このあと二回転で投げるのに)
その間もフラッグの動きはめまぐるしく変わる。
一番前まで来ると、踊っていた二人が頂点に加わり、曲の最後の音に合わせて皆でピタッと止まって敬礼をした。
わあっと一斉に拍手が起こる。
だが、まだショーは続く。
今度は四人のドラム隊が、用意された楽器の前に歩み出る。
スティックをカンカンと鳴らして合図を出すと、ドラムのリズムに合わせて再び列は動き出す。
トリックターンや二人組の技、相手の顔の位置めがけてフラッグを横切らせ、危ない!と思った瞬間に相手が上半身をかがめて回避するなど、ひと時も目が離せない。
一体どうなっているんだ?と混乱してしまいそうになるほど、列は色々な形に変わっていく。
たたみかけるように、スピーディに次々と変化していた隊列は、やがて横一列に並んで止まった。
ドラムロールが始まる。
(いよいよラスト!)
美桜が右手にギュッと力を込めた時だった。
いきなり強い海風が、右側からザーッと吹きつけてきた。
(え、どうしよう、このあと二回転で投げるのに)