桜のティアラ〜はじまりの六日間〜
「うわー、外は寒いね。風が冷たい」
IDを見せながら従業員用の出口を出ると、美桜は思わず首をすくめた。
「ああ。この季節は体冷やさないように気を付けなよ」
隣の巧が、美桜の首にマフラーを掛ける。
「あったかーい。いいの?巧くんは?」
「俺は平気。ほら、このダウン首元まであるから」
「そっか。ありがとう」
二人は駅までの道を並んで歩き始めた。
「あ、そうだ。ごめんね、私のせいで巧くんもセンター下ろされちゃって」
美桜の同期だが、年齢は二つ上でダンスリーダーでもある巧は、常にショーのセンターを任されてきた。
「いや、全然構わないよ。俺もあの振り付けでセンター張る自信ない」
「確かに。巧くんのイメージじゃないね」
さっきの智也と綾乃の踊りを思い出して、思わず二人で苦笑いする。
「いやー、二人ともブリブリの甘々だったな」
「あはは、なにその表現。まあでも分かるけど」
「だろ?今回のショーはあの二人で決まりだな。俺らはそっと脇で見守ろうぜ」
「ふふ、そうね。きっと大成功よね」
IDを見せながら従業員用の出口を出ると、美桜は思わず首をすくめた。
「ああ。この季節は体冷やさないように気を付けなよ」
隣の巧が、美桜の首にマフラーを掛ける。
「あったかーい。いいの?巧くんは?」
「俺は平気。ほら、このダウン首元まであるから」
「そっか。ありがとう」
二人は駅までの道を並んで歩き始めた。
「あ、そうだ。ごめんね、私のせいで巧くんもセンター下ろされちゃって」
美桜の同期だが、年齢は二つ上でダンスリーダーでもある巧は、常にショーのセンターを任されてきた。
「いや、全然構わないよ。俺もあの振り付けでセンター張る自信ない」
「確かに。巧くんのイメージじゃないね」
さっきの智也と綾乃の踊りを思い出して、思わず二人で苦笑いする。
「いやー、二人ともブリブリの甘々だったな」
「あはは、なにその表現。まあでも分かるけど」
「だろ?今回のショーはあの二人で決まりだな。俺らはそっと脇で見守ろうぜ」
「ふふ、そうね。きっと大成功よね」