桜のティアラ〜はじまりの六日間〜
【八】突然の再会
「はあー終わった。久しぶりの充実感!」
美桜は外の空気を思い切り吸い込みながら、伸びをする。
辺りはすっかり暗くなっていた。
三月十四日。
ショーは無事に千秋楽を終えた。
初日から徐々にSNSなどで話題になり始め、十日を過ぎた頃には、整理券があっという間に配布終了となるほどだった。
そこで特別に、ホワイトデー当日は二公演行われることになり、嬉しい悲鳴を上げながらようやくさっき無事に最後の公演を終えたところだった。
(レッスンは厳しかったけど、おかげで自分も成長出来たし、これを機にバレエ続けようかな)
そんな事を思いながら、駅までの道を歩いている時だった。
ふいに黒塗りの車が、ぴたりと美桜の横で止まる。
え?と身構えていると、スーッと窓が開き、見覚えのある顔が覗いた。
「やあやあ、美桜ちゃん」
にこやかに手を挙げているのは、どこからどう見てもジョージだ。
美桜は外の空気を思い切り吸い込みながら、伸びをする。
辺りはすっかり暗くなっていた。
三月十四日。
ショーは無事に千秋楽を終えた。
初日から徐々にSNSなどで話題になり始め、十日を過ぎた頃には、整理券があっという間に配布終了となるほどだった。
そこで特別に、ホワイトデー当日は二公演行われることになり、嬉しい悲鳴を上げながらようやくさっき無事に最後の公演を終えたところだった。
(レッスンは厳しかったけど、おかげで自分も成長出来たし、これを機にバレエ続けようかな)
そんな事を思いながら、駅までの道を歩いている時だった。
ふいに黒塗りの車が、ぴたりと美桜の横で止まる。
え?と身構えていると、スーッと窓が開き、見覚えのある顔が覗いた。
「やあやあ、美桜ちゃん」
にこやかに手を挙げているのは、どこからどう見てもジョージだ。