桜のティアラ〜はじまりの六日間〜
 アレンは、胸が痛くなるほどの幸せを感じた。

 涙がこみ上げてくる。

 気付くと両腕で美桜をぎゅっと強く抱きしめていた。

 「美桜、好きだ。ずっとずっと美桜のことが好きだった」
 「うん、私も。アレンのことが大好き」
 
 愛しさで胸がいっぱいになる。

 アレンは腕をほどくと、美桜の顔を覗き込んだ。

 目に涙を浮かべて照れたように笑うその笑顔は、たまらなく可愛く愛おしい。

 (もう二度と離さない。俺が守る。この手でずっと)

 「結婚しよう、美桜」
 
 包み込むように優しく、守るように力強いアレンの言葉に、はい、と美桜は頷いてまた新たな涙を流した。

 「幸せにする。俺の一生をかけて。必ず」
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