最強王子とフェンス越しの溺愛キス
「今日は何を食べたの?」
「えっとね、」
そんな他愛もない話をしていた時だった。
A校の校門に、派手な二人組を目にする。
「い、生吹くん……っ」
昨日の事が頭を過ぎり、ゾクッと嫌な予感がした。
まさかLunaの一員?
新島の差し金で私に近づいてきた?
怖い憶測が、脳内を飛び交う。反射的に、隣にいた生吹くんの腕をギュッと握った。
だけど――
「心配しないで、美月」
ニコリと笑った生吹くん。私の手を優しく包み込み、私の半歩先を歩いて、派手な二人組に近づいた。
え、近づいた……?
近づいた!?
「ま、待って、生吹くんっ!」
引っ張られるままについて行き、ついに派手な二人の前に出る。
一人は先輩っぽい。銀髪の肩までのロング髪。括らずに、そのままにしてある。
一人は私と同じくらいの背丈の子。茶色の明るい髪が印象的。だけど、もっと印象的なのがヒョウ柄のパーカー。
「(銀髪に、ヒョウ柄……っ!)」
圧倒的な派手さを持つ二人。
だけど、