最強王子とフェンス越しの溺愛キス



「真白ちゃん……っ」



だけど、いくら部屋を見回しても、真白ちゃんの姿はない。

なんで?真白ちゃんはどこに行ったの?

ちゃんと無事?

私、私……



「ちゃんと、守れた……?」

「美月、歩かなくていいから。俺に任せて」

「ぁ……」



力が入らない私を、お姫様抱っこしてくれた生吹くん。

そこへ純也先輩が、走って私の元へやって来る。


そして――



ギュッ



私を抱きかかえている生吹くんごと、私を抱きしめた。



「な!?」



嫌がる生吹くんには見向きもせず、純也先輩は私を抱きしめる力を強くした。



「純也、先輩……?」



さっき私に近づいた時に、泣きそうな顔の純弥先輩が少しだけ見えた。

気のせい、には見えなかった。


その証拠に、


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