最強王子とフェンス越しの溺愛キス
ところ変わって――
部屋に一人残った純弥先輩。
その先輩の顔は、私が見ると恐怖してしまう程の変貌ぶりだった。
だけど――口から出るのは、もっと恐ろしい言葉。
「さーて、マジで殺そうか。コイツ」
手には、いつ握られたか分からない金棒。
それを片手にポン、ポンと、リズム良く打ち付ける。
いつもの明るい賑やかな純弥先輩ではない。
そこにいるのは、冷酷な顔をした真っ白な人物――
「お前はもう、この世界にはいらない」
そう吐き捨てて、ゆっくり新島に近づく。
そこへ、ちょうど目を覚ました新島が絶叫をあげたのは……
誰も知らない、秘密の話。