最強王子とフェンス越しの溺愛キス
「!」
わ、うゎ……!!
生吹くんの煽情的な顔が、物欲しそうな目が、全力で私にぶつかってきている。
「い、生吹く、ま、待って……っ!」
「ダメ、もう待たない」
「話を、!」
そう声を出した時だった。
スパン――と、歯切れの良い音が鳴る。
それと同時に、
「はい容疑者一名確保。美月ちゃんに迫った罪~」
「こんな時に……見せつけてくれるね。生吹」
「じゅ、純弥先輩……、藤堂先輩……」
とっても恥ずかしい場面を、二人の先輩に見られてしまうのでした……。