最強王子とフェンス越しの溺愛キス
「真白ちゃん……ッ」
姿を見ただけで、泣きそうになってしまう。
なんだか、胸がいっぱいになって……言葉に詰まる。
すると、そんな私を見た真白ちゃんが「はい」と、私にハンカチを渡してくれた。
「白いハンカチ……いい匂い」
「恥ずかしいから、そういう事は心の中だけで留めといてよね」
「へへ、ごめんッ」
注意されたって怒られたって、全然悲しくない。
むしろ、嬉しいばかり。
「真白ちゃん……その、抱きしめて……いい?」
「はぁ!?」
「お、お願い……真白ちゃんを、近くで感じていたくて……」
「っ!」
私の言葉に一瞬怯んだ真白ちゃんが「…どうぞ」と、観念して両手をあげてくれる。
私は嬉しくて、彼女にギュウっと抱き着いた。
すると、トクントクンと……心臓の音が聞こえる。