最強王子とフェンス越しの溺愛キス


「私のこと、キライになった……?」



覚悟して言うと、真白ちゃんは目を見開いた。そしてブンブンと頭を振って否定する。



「逆だよ!真白が、自分の事を嫌いになったの!」

「え、なんで……?」



「美月に合わせる顔がなくて……。もし会った時に”守ってくれるって言ったのに”とか言われたら、どうしようって……。美月にそう言われるのが、怖くて」

「そんなこと……」



「うん、美月は言うわけないよね。そんなこと、絶対言わないって分かってたはずなのに……。真白は自信がなくて、美月に会いに行けなかったんだ。

本当はすぐにでも会いに行って美月の顔を見て“ ごめんね”って謝りたかったのに。真白は意気地無しだ……」



ごめんね、本当にごめん――



ハラハラと涙を落として、素直な気持ちを話してくれる真白ちゃん。

その姿がいじらしくて愛らしくて、私も涙が溢れ出る。


どんどん、どんどん。
止まらなくて……

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