最強王子とフェンス越しの溺愛キス


「最初に渡すプレゼントがペアなんて、ちょっと重いかもしれないけど」

「いや、全然……むしろ、あの……」



重いなんて、全く思ってない。

だって、私だって――



「生吹くん、あの……これ、貰ってください」

「え」

「く、クリスマス、プレゼント……ッ」



生吹くんは驚いた顔をして、だけどすぐに緩んで笑ってくれた。



「ありがとう、どうしよう……嬉しい」



照れた顔が可愛くて、それでもカッコよくて。どうしよう、ドキドキが止まらない。



「開けてもいい?」

「お、お願いします……っ」



お願いします――っていうのも変だけど……。

生吹くんは綺麗な手さばきで袋を開けて、中身を見た。



それは――



「ブレスレット、すごい。オシャレだ……」

「き、気に入ってもらえると、いいのだけど……っ」




生吹くんが何が好きか、何が欲しいのか、何が嫌いなのか――何も分からないまま、手探りで真白ちゃんとプレゼントを選んだ。

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