最強王子とフェンス越しの溺愛キス
「(だけど、恥ずかしい……っ)」
せっかくのプレゼントなのに、渡すのがグダグダになってしまって……。恥ずかしい、顔から火が出そう……。
生吹くんがさっきより上機嫌なのが何よりの救いだけど……。
と、生吹くんに目をやった瞬間。
「ん?」今度は、私が何かを発見した番だった。
「生吹くん、ブレスレットいつの間に……」
「うん。自分でつけちゃった」
「(自分でつけれたんだね……!)」
ニコリと笑った生吹くんと、途方に暮れた私。
「こ、こんな形になってしまって……」
「ふふ。照れ屋なところも、美月の可愛いとこだよ」
「ッ!」
生吹くんと会話をすると、ペースを持って行かれてしまう。
「生吹くんってば……っ」と、ふいッと視線を外し、ツリーに目を向けた。