最強王子とフェンス越しの溺愛キス
その長い足がバイクを跨ぐと……もうかっこよすぎて、見て居られなくなる。


コインパーキングにいるのに、なぜかここが光って見えて……。カッコイイ人がバイクに乗ると、見てる方はのぼせちゃうんだって、この時初めて知った。




ブォンンンン――




エンジンが鳴り響き、バイクは動き出す。私は落ちないように、しっかりと生吹くんの腰に手を回した。

その時に――どうしても感じてしまう、生吹くんの体のライン。



「(いつかは、この体とピッタリくっ付いて寝たんだよねぇ……)」



心臓がドクドクと荒ぶり始める。わ、私だんだんと「はしたない子」になってないかな……っ?



「……生吹くんのせいだからね」



バイクの音に乗せて、自分の気持ちを言葉にしてみる。

絶対に聞こえるはずない――と確信してたけど、なぜかそのタイミングで生吹くんが振り返った。あ、赤信号か。


そういえば――

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