最強王子とフェンス越しの溺愛キス
「Lunaを動かしてる黒幕がいる。その黒幕っていうのが別組織なのか、はたまた――Lunaの現総長か」
「総長……!?」
今まで姿を見せなかった、あの総長が!?
まさか――
いや、でも――
疑問符を浮かべる俺に、生吹は「落ち着いて」とゆっくりした口調で話す。
「あくまで予想の話です。それに”いずれか”と考えるよりも”どっちも”と考えてもいいかもしれません」
「というと?」
「いつか目つきのヤバそーな奴らにケンカ売られた事あって。Lunaにその連中のツラが揃ってるように見える。
けどソイツらに”Moonに果たし状を出せ”と言える権限はないはず。言えて“加勢する”まででしょ。体よく俺をやっつけれるし」
「えっと……つまり?」