最強王子とフェンス越しの溺愛キス
「だいぶスッキリしたね。や~骨が折れたよ」
「……嘘つけ」
まだまだ暴れたりないというオーラを発しておきながら、何を言うんだか。
俺は白いのに向き合う。そして「白状するつもりで来たなら全部を話せ」と、白いのを睨んだ。
「全部、ねぇ。お前はどこまで知ってるの?」
「俺は今日、答え合わせに来たつもりだ」
「既に全部知ってます、って?
さぁ、それはどうかなぁ」
白いのが「ふふ」と笑い、何気なく東堂さんにチラリと目を向ける。
だけど――一瞬、大きく目を開いた。
「(何かいるのか?)」
俺も倣って、白いのが見た先に視線を動かそうとする。けれど、それは白いのの足によって妨げられた。