最強王子とフェンス越しの溺愛キス


一方的に美月を傷つけ、そしてさよならした。俺の一生の心残り。俺の一生の、




――あかめくん!




片思い。




『みつきぃ〜……っ』




あの日、暗くなった部屋で、一人泣きながら理解した。



もう美月に会う事は出来ず、片思いは終わるのだと――



だけど当然の報いだと思った。俺が美月を傷つけた結果だ。これくらいの罰がないと、俺は自分を許せない。ずっと。





もぬけの殻で幼稚園を卒園して、そして小学校にあがり、中学校でケンカを学んだ。



顔が目立つと、とにかくからまれやすい。ケンカを吹っかけて来た奴に「二度と俺と関わりたくない」と思わせるため、完膚なきまで叩きのめそうと思った。俺が強くなったきっかけだ。


そこで武術に初めて触れた。武術を取り入れるとメキメキ上達し、向かうところ敵無しとなる。

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