最強王子とフェンス越しの溺愛キス
不思議がる私を見た女の子――真白ちゃんは、「いきなりごめんね!」と手を合わせた。
「帰り道にこんなに可愛い子がいるとは思わなくてー!つい抱きついちゃった!
いきなりビックリしたよね!ごめん〜!」
「そ、そんなこと、ないよッ」
と言いつつも、本当はとてもビックリした。
けど、真白ちゃんの天真爛漫ぶりが可愛くて憎めない。それくらい、可愛い……。
「(まるで、モデルさんみたい)」
スラリと高い背に、長い足。ウェストもキュッと細くて、それに小さな顔。
真っ白な雪のような肌に、幾分派手な色でメイクがされている。
だけど浮いてる感じはなくて、真白ちゃんによく似合っていた。
「真白ちゃん、とっても可愛い……っ」
ひらひらスカートにブーツ、ロングコート――全部ぜんぶ似合ってる。
真白ちゃんのために作られたかのような、そんな完成度。