最強王子とフェンス越しの溺愛キス
気にする私と、全く気にしてない男の人。
正反対の二人。
他校の二人。
接点を持たない二人。
そんな二人が、また会う?
会って、何を話すんだろう……。
「(不思議な人……)」
さっきナチュラルに鼻を触ってくるし……。
普通、初対面の女の子の鼻を触らないよね?
「(女慣れ、してるのかなぁ……)」
私は今まで付き合った事もないから、鼻を触るというスキンシップだけでビックリした。
男の人に触られたことなんて、一度もないもん。
それに……
こんな綺麗な男の人に触られたら、恥ずかしすぎるしっ。
「じゃ、じゃあ、私は、これで……っ」
恥ずかしくて、この場にいられなくて。
私は向きを変えて走りだした。
いや、走り出そうとした。
だけど――