俺達の笑顔
「それ…何?」


由美が慌てて隠すようにその紙をしまった。


「な…何でもないよ!」


俺に満面の笑顔を向けてきた。


でも…少しだけその笑顔に何か影を感じた。

まさか由美疲れてるんかなぁ?

俺、心配だよ…


「じゃあ行こうか」


由美の準備が終わって、教室を出た。



あれっ…?

なんか由美の様子おかしくねぇか?

なんで笑わねぇんだ?

いつもと違う。

暗い顔して、無言で俯いてスタスタ歩いていく由美。


「ちょっ…なんか歩くの早いな?」


気づいてない…?

由美は俺に話し掛けられてもどんどん歩いていく。
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