俺達の笑顔
「おい!由美!」


だいぶ先にいる由美。

俺は叫ぶように由美を引き止めた。


「えっ…?あれっ…?」


やっと俺の声に反応した。

俺が後ろの方にいたからか…自分と俺との距離に驚いている。


「ごめん…なんでこんな歩くの早いんだろう…」


微笑みもせず…暗い顔して由美が言った。


「どうしたんだよ?顔暗いぞ?大丈夫か?」


由美の元に駆け寄って、顔を覗き込んだ。


「ごめん!やっぱり帰る!」

「えっ?!由美?!」


由美は突然全力疾走していった。

由美の姿を追い掛けたが…早すぎるよ…
< 44 / 160 >

この作品をシェア

pagetop