俺達の笑顔
話し掛けられなかった。

いつものように背中をぽんって叩いて、「おはよう」の一言を…

だけど、顔を伏せている由美の背中からは話し掛けるなオーラが出ていた。


「おぅ!松田!お前の彼女寝不足かぁ?」


席に着くなり、近くに座っている太田が話しかけてきた。


「そう…かな…?」


まだ俯いている由美を見つめた。

多分…俺と目を合わせたくないから顔伏せているだけかもな…


チャイムが鳴っても由美を見つめ続けた。

もう一度俺の方に向いてくれ…

俺を見てくれ…


「寝てるヤツにはレポートの課題教えないからな!」
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