俺達の笑顔
太田にはまだ別れ話を告げられたことを話してない。

まぁ、昨日あったばっかだもんな…


「太田、ちょっといいか?」


太田を教室のバルコニーに呼び出した。


「何だよ?真面目な顔して…」


涼しい風が吹き抜けるバルコニーで、俺は涙をこらえながら昨日のことを話した。

さすがに由美の過去は言わなかったが、「いろいろ」あって、「お互い嫌いだとも言わず別れた」と言った。


「なるほど…。舞岡さんも松田も気持ちがあるんなら、『いろいろ』を乗り越えられるんじゃね?」


太田の言葉に元気づけられる。



「へぇ〜。聞いちゃったぁ〜」
< 77 / 160 >

この作品をシェア

pagetop