俺達の笑顔

不安

上野先生は由美のことを気にしてる…


ゼミが終わって、次は由美と同じ授業。

ダメだ、どれだけ頑張ってもさっきの太田の言葉が離れない。

不安でいっぱいの俺に他人行儀に振る舞う由美。


「おはよう」

「おはよう…」


やっと俺は由美に話し掛けることができた。

真新しい本を一冊抱えて普通に挨拶する由美…


さっき上野先生が言ってたやつだろうな…


一言だけ話して俺の横をすり抜けてく由美の手が微妙に俺の腕に当たった。



そういえば由美は上野先生の授業を5つ取ってるんだった…


これは…時間の問題だろ…
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