誰か僕に気がついて
新しい年になり僕は中学校に
入学した

4月25日

中学になってからあまり
書く気がしない

でも今日はうれしいことがあった
僕の書いた詩が
文化祭の栞の表紙に選ばれた

小学校で金賞をとってから
僕は詩が好きになった

自分の書いた詩が
みんなに配られると思うと
なかなかいい気分だった

父さんや母さんにも
見せたかったけど
その気になれず
夜、何気なくテーブルの上に
栞を置いた
けど・・やっぱり
だれも気づかなかった

僕はムシャクシャした

10時すぎ父さんと母さんの
言い争ってる声がした

僕はイライラした
12時すぎまでゲームを
やりまくった

ケンカの声はずっと続いて
僕は押入れのドアを
思い切りけっとばした

そんなことをしても
意味はないとわかっていたけど
何度も何度もけっとばした

けらずにいられなかった


5月15日

今日職員室に呼ばれた
「おまえ、その服装どう思う?」
先こうは僕の肩を押してきた

制服のあちこちが破れていた
別に意味はなかった

「おまえみたいなのが
ひとりでもいると
みんなに悪影響があるんだよ!

いいか!シャツもきちっと
ズボンに入れろ!」

朝からこっちを見て
妙ににらんでくると思ったら
こういうことか・・

フン、説教かよ
一方的に怒られてムカついた

偉そうにしてる先コウほど
わからずやだった

家に帰ると
今度は母さんが突然命令してきた
「来月から塾に行きなさい!」

頼んでもいないのに
勝手に申し込んできやがった

「受験で恥をかかせないでよ!」
自分だけしゃべって
さっさと出て行った

まったく先コウも母さんも
僕を何だと思っているんだ

塾なんてまるで興味はないけど

家にいてもおもしろくないから
うさばらしに行くことにした















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