誰か僕に気がついて

５月２６日

きょうは、さちと母さんと
デパートのゆうえんちにいった

ぼくは、すぐに５ばんの
ゴーカートにのった
白くてカッコイイやつだ

メリーゴーランドにのったとき
さちの持ってる
ポップコーンがほしくて
手をのばしたら、
馬からこけそうになった

「おっと、あぶない」
あわてて棒につかまった
ベンチで母さんが
ゲラゲラ笑っていた

「そろそろ帰ろうか？」
わ～ッぼくの苦手なこのことば

まだジャンケンゲームも
やっていないのに

母さんとさちは
ちゃっかりと
ソフトクリームを食べていた

ぼくが急いで走っていくと
「はい！本日のソフトクリーム
売りきれ～」

おっさんがバレバレのうそをいった
ああ、楽しい一日だったな


６月２４日

きょう、つばめの巣をみつけた

ずっと見ていたら
巣から一羽おちてきた

ぼくは、びっくりした
いそいで手にのせてあげると
ピクッとうごいた

ぼくは、ポケットから
ハンカチをだして
そうっとつつんであげた

それから、すみっこにおくと
ダッシュで家に帰り
イスを持って、
また巣のところにもどった

イスにのぼって手をのばすと
なんとか巣に手がとどいた

「おい！おまえらびっくりするなよ
ドジなチビつばめを、いま巣に
もどしてやるからな」
かおを出した親つばめに話をつけた

ぼくはゆっくりと
チビつばめを巣にもどした

フ～ッ緊張して腕が痛かった
「死なないかな？」
ぼくは心配だった

あたりがだんだん暗くなってきた
下からながめていたけど

チビつばめは顔を出してくれない
「やっぱり死んじゃったのかな？」

しかたなく帰ろうとしたら
「ピピッ」となきごえがした
見るとさっきのチビつばめだった

ヤッタ～ッ生きてた
ぼくはすごいうれしかった

帰り道、イスを頭にのせて歩いた
いい気分だった