眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす

さっきみたいに、一方的に私のことを知っていて、突然話しかけてくる。



それは歳をとるにつれてだんだんと増えていき、中学に上がる頃には日常茶飯事となっていた。



下駄箱や机の中に手紙が沢山入っていたり、校舎裏や体育館裏に呼び出されたり…。



バレンタインデーには、あげてもいないのに大量のチョコを渡されることもあった。



そして、女の子たちは私に話しかけようともしない。



イジメじゃないけど、避けられてる感じがずっとあって…。



いつの間にか人と話すことが苦手になっていった。

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