眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす

「むぅ…もう起きるもん……ふぁ〜」



う…だめだ、まだあくび出てくる。



「ははっ、ゆっくり起きておいで。まだ時間あるから。お兄ちゃん、リビングに行ってるよ」



お兄ちゃんも、笑いながらそう言い残して出ていった。



「準備、しなくちゃ…」



私の一日は、こうして始まります。



明日見夢羽(あすみむう) 16歳。



眠ることが大好きな、高校1年生です。



「お兄ちゃん、起きてきたよ」



学校に行く準備を整えてリビングに行くと、美味しそうな匂いがいっぱいの中でお兄ちゃんが準備していた。
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