眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす
ちょっと前までは赤かった顔を、今度は真っ青にした巴月くん。
「へ…?は、巴月くん…?」
呼び方がどうしたんだろう…。
ぽかんとする私とは反対に、血相を変えて「ダメ!」と叫んだ。
「ひゃ…!?な、なに急に…」
それに驚いて私も声を上げる。
「ご、ごめん…だって、夢羽が僕のこと苗字呼びするからつい…」
「…それがどうかしたの?」
「苗字呼びはやめよ?幼なじみなんだから…」
「えぇ…?そんなこと言われても…」
たったそれだけの事で、大事件!みたいな…。