眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす
………あ、この人ってたしか…。
「…なにか言いたいことでも?」
キラリと光る眼鏡をクイッと上げた彼を見て思い出した。
私のクラスの学級委員長で、生徒会のメンバーでもある彼の名前は弘原海柊くん。
学年トップを維持し、その優秀さから1年生にもかかわらず生徒会に誘われるくらい頭がいいんだとか。
そんな彼も真面目で品行方正。
あまり人と関わろうとしない私でも、そんな情報が耳に入ってくるくらいは有名な人だと思う。
「い、いえ…っ!す、すみませんっ…」