眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす
…枕の感触が、違う。
私の枕はオーダーメイド品。
お誕生日に買ってもらった、私専用の枕。
ちょっとお値段が張るけれど、寝心地は最高。
一度これにしてしまったら、二度と普通の枕に戻れなくなるくらい。
……なのに、枕の「ま」の字もない感じがする。
目線だけを横にずらすと、凛くんから伸びているなにかに頭が乗っかっていた。
それは何かというと……。
「…り、凛くんの腕…っ?」
「うん、夢羽に腕枕しちゃった」
「…し、ちゃった……って…」
だから全然違うわけだ。