眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす
早くベッドから降りようと思っても、ちょうどそこには凛くんがいるから。
私の意思だけじゃ、降りられない…。
幸い、まだいつも起きている時間より30分も早いからもうちょっと大丈夫そう。
…それに、お兄ちゃんはどこ?
下にいるのかと思ったけど、物音が全く聞こえない。
凛くんが私の家になぜいるのか、お兄ちゃんはどうしたのか。
様々な疑問が頭に浮かぶ。
凛くんはそれを察したのか、「えっとね」と口を開いた。
「今日、夢羽と一緒に登校しようと思って早めに起きたんだ」