眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす
「へ…?」
わ、私……?
いきなり私の名前が出てきて驚くと、弘原海くんの視線がじろりと私に向かってきた。
「……明日見も、もう教室に向かえ。いつまで校門の前で道を塞ぐ気だ?」
「すっ、すみません…っ…」
さすがに私はそんなことできず、何度も頭を下げる。
「ちょっと弘原海、そこまで言わなくてもいいじゃん?そもそもは神々先輩が悪いんだから」
凛くんは気に食わないとでも言いたげな表情で、弘原海くんに詰め寄る。
私をかばってくれた…のかな?
「巴月も会長に突っかかっているように見えた。どっちにしろ、他の生徒に迷惑なのは変わらないだろ?」