眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす


すぐに真剣な顔つきになった神々先輩は、私たちに手を振ってそのまま生徒会室へと向かっていった。



…忙しいそう。



生徒会のお誘いは断って正解だったと思う。



寝てるだけでいいとか言っていた神々先輩。



とてもじゃないけど、そんな風には一切見えない。



「僕達も行こっか」



去っていく神々先輩たちの姿を見ながら、凛くんがそう言って手を差し出してきた。



「う、うん。えっと…この手は…?」



サラッと出された…。



「あれ、繋がない?」



今はもう、さっきまでの凛くんじゃない。



「つ、繋がない…!」



「ふっ、それは残念」



私より余裕たっぷりの凛くんが、太陽より眩しく笑っていた。



私の生活が、少し明るくなってきた気がします。
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