眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす
「「あ…」」
お昼休みになり、今日は食堂のテラス席で食べようと思ったところ。
中もテラスも満席状態の中、ひとつだけ見つけた空席。
先にハンカチだけ置いて場所取りをしようとしたら、ばったり偶然弘原海くんと会った。
弘原海くんもそこに座ろうと思っていたのか、若干気まずそうにしている。
それは私も同じで、席を譲りたくても中々思い通りに言葉が出てこない。
「…ど、どうぞ…!わ、たし…は、結構…なので」
やっとの思い言えたけど…うぅ、緊張とこの雰囲気のせいで噛み噛みになっちゃう…。