眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす

弘原海くんの驚く声が聞こえる。



でも、私も自分じゃどうにもできない。



転ぶ…!と思ったら、目の前にいた弘原海くんがすかさず受け止めてくれた。



「っ…はぁ、あっぶな…」



う、そ…助けてくれたの…?



もう無理だと思ってたのに…。



「あ、ありがとう弘原海く…」



申し訳なさと感謝の気持ちを伝えたくて口を開こうとしたら、弘原海くんの鋭い視線が向けられた。



「おい明日見。ここは外だが、食堂であることに変わりはないんだから走るな。派手に転んで、料理をぶちまけてみろ。それこそ最悪だぞ」
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