クール系ドS次期当主様はスキンシップがお好き
2.運命の全校集会
今日は全校集会の日だ。
入学したばかりの生徒からももうすでに、校長先生の意味のない長ったらしい話を聞かないといけないだるい時間、という認識になっている。
体育館は適度なざわめきに包まれていた。
しかしそれも司会の先生の咳払いひとつでしんと静まり返る。
集会の内容は自転車事故に気をつけること、やポイ捨てしない、などのよくある諸注意だった。
「えー、ポイ捨てといえば最近学校周辺にカラスが多く〜……」
校長先生がステージ上で話し始めると生徒全員が少し体の力を抜いたように見えた。
みんなちゃんと聞いてないんだろうなぁ。
そう思いつつ私も、校長先生の話を聞き流しながら今日の夕飯何かなぁと関係ないことを考える。
いつもならこのまま話を聞き流しているうちに集会が終わるんだけど、この日は違った。
突然体育館のドア側にいる生徒がざわつきだしたのだ。
どうしたのかと思い、そちらへ視線を向けると外へと繋がるドアの前に黒くて小さな何かが見えた。
カラスだ。
換気のために開けていたドアから入ってきたんだろう。
「ひな」
後ろの方にいた沙織がそっと声をかけてくる。
「もしかしてさ」
「さすがにそれはないでしょ」
沙織の言いたいことはすぐにわかった。
私がいるから寄ってきたって言いたいんだろうけど、それは多分違う。
だって今まで室内に入ってくるカラスはいなかった。
それにドアが開いてたからといって、位置的に外から私の姿は見えないはず。
ただ単純に迷い込んだんだろう。
入学したばかりの生徒からももうすでに、校長先生の意味のない長ったらしい話を聞かないといけないだるい時間、という認識になっている。
体育館は適度なざわめきに包まれていた。
しかしそれも司会の先生の咳払いひとつでしんと静まり返る。
集会の内容は自転車事故に気をつけること、やポイ捨てしない、などのよくある諸注意だった。
「えー、ポイ捨てといえば最近学校周辺にカラスが多く〜……」
校長先生がステージ上で話し始めると生徒全員が少し体の力を抜いたように見えた。
みんなちゃんと聞いてないんだろうなぁ。
そう思いつつ私も、校長先生の話を聞き流しながら今日の夕飯何かなぁと関係ないことを考える。
いつもならこのまま話を聞き流しているうちに集会が終わるんだけど、この日は違った。
突然体育館のドア側にいる生徒がざわつきだしたのだ。
どうしたのかと思い、そちらへ視線を向けると外へと繋がるドアの前に黒くて小さな何かが見えた。
カラスだ。
換気のために開けていたドアから入ってきたんだろう。
「ひな」
後ろの方にいた沙織がそっと声をかけてくる。
「もしかしてさ」
「さすがにそれはないでしょ」
沙織の言いたいことはすぐにわかった。
私がいるから寄ってきたって言いたいんだろうけど、それは多分違う。
だって今まで室内に入ってくるカラスはいなかった。
それにドアが開いてたからといって、位置的に外から私の姿は見えないはず。
ただ単純に迷い込んだんだろう。