オレンジ色の空

また、君に会う。

―『ねぇ、次どこいく?』

聞き覚えのある声の方へ顔を向ける。
そこにいたのは、転校してしまった
私の初恋の人がいた。
しかも、見慣れない都会の街を
なんと手を繋いで2人で歩いている。


私『えっ…!?碧生(あおい)!?』

私は驚きのあまり、心の中で呟いたつもりの言葉を、口に出してしまっていた。

碧生(あおい)『え?どうしたの?』

驚いている私に驚いた碧生が言う。

私『手…繋いでるけど、いいの?』
碧生『さっきからずっと繋いでたのに、今更?』

碧生は、ニコッとしながら問いかけてくる。

(懐かしい笑顔…。その笑顔が…好き。)
私『あっ、それもそうだよね!』

私は、理解出来てない現実をとりあえず、受け入れようとした。

碧生『うん。で、次はどこ行くの?』

私『じゃあ、カフェに行きたい!』

………。

私「あれ…。」
(やっぱり、夢か…。)

また、久しぶりにあの子の夢を見た。
忘れた頃に、いつも夢に出てくる初恋の人。
夢から覚めれば、いつもの日常。
あの日から10年は経っている。

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