明日翔くんの求愛行動は間違っている


 ここは教室。

 クラスメイトだらけ。


 明日翔くんに会いに来た

 他のクラスの人たちも、たくさんいる。



 動揺なんてしちゃダメだ。


 みんなに勘違いされて

 変な噂を流されちゃいそうだもん……



 私は、成瀬くんに笑顔を向けた。


「成瀬くん、心配かけちゃってごめんね」


「顔色悪いし、熱があるんじゃない?」


「大丈夫、大丈夫。
 おでこを触った感じ、平熱っぽいから。

 でもちょっと頭が痛いし
 保健室に行ってこようかな。

 成瀬くん、お昼一緒に
 食べれなくてごめんね」


「いいよ、そんなこと。
 本当に気にしないで。
 僕も保健室まで付き添うよ」


「一人で平気だよ。
 頭が痛いって言っても
 ほんのちょっとだけだし。
 女の子特有のものだし」

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