私ってそういうこと?/②発熱&開眼編
その5
夏美
「今甲斐先輩が言ったことは、土佐原先輩初め、OB・OG連の総意と受け取ってもらっていいわ。言うまでもなく、私たちは現役連中の二派どちらかを肩入れするという立場にはない。でもね、今の急進派はちょっとやりすぎてるって気はするのよ。熱い気持ちは理解した上でね。皆、今後の南玉のことを考えればこそ、その辺りを危惧してるわ」
まさか、1年坊の新入りの私にここまでって…
本当にいいのかなって、たぶん顔に書いてあったと思う
「夏美…、新入のアンタにここまで話すの、はっきり言って異例中の異例よ。でもね、精度の高い判断材料を以ってあなたの決意を諮りたいのよ。私たちがあなたに期待する力を発揮してもらうには、今後も情報というものは必須になるしね」
甲斐先輩は私に安心感を与えてくれてるようだったわ
...
そしてコアな情報は続いたのよ
「私らはさ、秀美が一年の木戸真澄をシンパとして、新入の取り込みに躍起となって”営業活動”してるのは承知してる。まあ、現役を去った自分たちが頭ごなしでそういった行為を排除することはもちろんしないわ。でも、1年メンバーがさ、今の時期から自らの信条をも押し消されてしまうような、そんな空気が充満する状況だけは忌避したいのよ…」
野上先輩はそろそろ核心に入ったようだ
うん、お二人の結論が見えてきたわ
...
「…達美あたりだと、自分自身の主張はビシッとできるだろうけど、真澄の巧みな身のこなしを読んで、1年全体のバランスをリードするところまではまだ無理でしょうから。ここはあなたしかいない…」
ついに来たか…
「あのう…、それで、私には具体的にどう動けと言われるんですか?水面下の仕掛けとか、そういうことを…」
野上先輩は笑いながら、目で甲斐先輩に合図してる…
「はは…、そんな露骨に言われるとなんだけど、それよりも入り口部分は、あなたが真澄の行動に対してどう思ってるか…、それに対しての行動には遠慮いらないからやってと…。それだけよ」
「甲斐先輩…。いいんですか、”その気持ち”に従って…」
「ええ、ちょっと荒療治かもしれないけど、あなたと真澄がガンガンやっていけば、みんなも眠ってる意識が目覚めると思う。まさしく自分の頭で必死にね。とにかく今年の新入はさ、質量とも文句なしなんだし。それと…、夏休みが終わったら、現執行部に総長補佐控えを今の1年の誰かにチェンジさせるわ。来年のリーダー候補としてね。それも頭の中に入れててね」
ふう…、いい加減、耳塞いだ方がいいんじゃないかって、私はもう怖くなっきちゃってね…
夏美
「今甲斐先輩が言ったことは、土佐原先輩初め、OB・OG連の総意と受け取ってもらっていいわ。言うまでもなく、私たちは現役連中の二派どちらかを肩入れするという立場にはない。でもね、今の急進派はちょっとやりすぎてるって気はするのよ。熱い気持ちは理解した上でね。皆、今後の南玉のことを考えればこそ、その辺りを危惧してるわ」
まさか、1年坊の新入りの私にここまでって…
本当にいいのかなって、たぶん顔に書いてあったと思う
「夏美…、新入のアンタにここまで話すの、はっきり言って異例中の異例よ。でもね、精度の高い判断材料を以ってあなたの決意を諮りたいのよ。私たちがあなたに期待する力を発揮してもらうには、今後も情報というものは必須になるしね」
甲斐先輩は私に安心感を与えてくれてるようだったわ
...
そしてコアな情報は続いたのよ
「私らはさ、秀美が一年の木戸真澄をシンパとして、新入の取り込みに躍起となって”営業活動”してるのは承知してる。まあ、現役を去った自分たちが頭ごなしでそういった行為を排除することはもちろんしないわ。でも、1年メンバーがさ、今の時期から自らの信条をも押し消されてしまうような、そんな空気が充満する状況だけは忌避したいのよ…」
野上先輩はそろそろ核心に入ったようだ
うん、お二人の結論が見えてきたわ
...
「…達美あたりだと、自分自身の主張はビシッとできるだろうけど、真澄の巧みな身のこなしを読んで、1年全体のバランスをリードするところまではまだ無理でしょうから。ここはあなたしかいない…」
ついに来たか…
「あのう…、それで、私には具体的にどう動けと言われるんですか?水面下の仕掛けとか、そういうことを…」
野上先輩は笑いながら、目で甲斐先輩に合図してる…
「はは…、そんな露骨に言われるとなんだけど、それよりも入り口部分は、あなたが真澄の行動に対してどう思ってるか…、それに対しての行動には遠慮いらないからやってと…。それだけよ」
「甲斐先輩…。いいんですか、”その気持ち”に従って…」
「ええ、ちょっと荒療治かもしれないけど、あなたと真澄がガンガンやっていけば、みんなも眠ってる意識が目覚めると思う。まさしく自分の頭で必死にね。とにかく今年の新入はさ、質量とも文句なしなんだし。それと…、夏休みが終わったら、現執行部に総長補佐控えを今の1年の誰かにチェンジさせるわ。来年のリーダー候補としてね。それも頭の中に入れててね」
ふう…、いい加減、耳塞いだ方がいいんじゃないかって、私はもう怖くなっきちゃってね…