ひさしぶりに再会した幼なじみが総長様だったなんて聞いてません
「ちょっと待って、女子の部屋に許可無く入らないでほしいのだけどっ!」
「初めてじゃないんだし、別にいいだろ?」
「よくな~い!」
薄暗い部屋の中で、奈緒くんが照明のスイッチを探してる。
「新しいのに交換したから、照明のスイッチは壁にないからね」
「じゃあ、どこだ?」
「ベッドの上に小さなリモコンが置いてあるでしょ」
「よく見えねえ」
「もう……」
薄暗い部屋の中で、お互いの体を押し合いながらモゾモゾとリモコンを探してた時……
私はベッドの角に足をぶつけて躓き、体のバランスを失った。
「きゃっ!」
「うわっ!」
なに、この状況。
奈緒くんと私が抱き合ってる……