ひさしぶりに再会した幼なじみが総長様だったなんて聞いてません
7. アイツには気を付けろ


 昼休みに入って、クラスメイトの食事が終わろうとしてた時。

 廊下がザワザワしていることに気づいた。


「どうしたんだろう」


 私は隣の席に座る奈緒くんに声をかけた。

 お母さんに持たされた手作り弁当を食べ、満足した表情で私の話を聞いてる。


「俺は何も知らんけど」


「だよね」


「それより姫乃、お前そんな軽い食事ばっかりなのか?」


 私の昼食はサンドイッチと紙パックに入ったコーヒー牛乳。

 食が細いので、昼も少ない量で十分満足だった。


「だから、こんなにウエスト細いのか」


 手を伸ばしてきた奈緒くんが、私の制服の上からお腹をさすってる。

 クラスメイトが周りにいる前で、いきなり何をするのよ!

 ここは教室で、家じゃないんだからね!


「やっぱ、細いよな」


 まださわってるよ。


 奈緒くんは、周りの目が気にならないのかな……



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