いじっぱり姫の青葉色は。
でも!こんな俺様な発言をされても……誰もときめかないんだからな!それにクズだってわかったし!
胸の真ん中あたりでどくどく騒がしいのは、あんたたちが有言実行できるか不安なだけなんだから!
四六時中守ってくれよ!頼んだぞ!
……なんて思っていた時期が私にもありました。
『今日は定例の会合があるから撫子も強制参加だよ!』
『今日は楽がカラオケでバイトだから、みんなでそこに行くよ~』
『今日は薫の気分が乗らないから、撫子はまっすぐ家に帰ってひきこもりね。絶対に外に出ちゃダメだよ』
などなど。私の自由が一切ない。
土日も外出するときは連絡しろとのことで、それは面倒だと思った私は引きこもることにした。
登下校中や移動教室中は基本的にやつらが私にぴったりとくっつき、極まれにやつらが離れるときは名前も覚えていない『守月』のメンバー数人に囲まれる。
一ミリの隙もない本気の四六時中。いい加減、鬱陶しい。
護衛をしてくれる代わりに、護衛する側の都合に合わせなきゃならんらしい。理不尽か。