いじっぱり姫の青葉色は。
もともと、私は身体を動かすのが好きだし、男の子とバカみたいな話をして口を大きく開けながら笑い合う方が性に合ってた。そんな中で私に染み付いたのが“男口調”。
語尾の柔らかな幼い言葉から卒業した小学4年生辺りから、私の言葉遣いは荒いものへと変わっていった……と、今ならわかる。
男の子とばかり話していたのだから当然と言えば当然の話で。
『最近の学校? 別にいつもと変わんねーよ? つまんねー授業を受けて、仲いいやつらと遊んで、うまい給食を食べてって感じだな~』
『な、撫子……それ、どうしたの……?』
『なにが?』
『その、言葉遣い……』
『え、別に普通じゃね?』
……久しぶりにお母さんと会話をしたときにはもう手遅れだった。
私をほったらかしていたせいだって自分を責めたお母さんは、しばらく食が細くなってずっと暗い顔をしていたけど。ある日、目が覚めたように私に向き合って、長時間説教を垂れた。ちなみに、フローリングの上で正座のまま聞くのは結構きつかった。