いじっぱり姫の青葉色は。
「ダメだ。お前も離れろ」
「え~、薫ってばケチなんだから!」
「うるせぇ」
独占欲の高い総長さまに、止められてしまった。
「俺も桂木さんと仲を深めないとね」
保護者枠、口ではそう言いつつも、恐らく私に無関心の笹羅くん。
「無理して仲良くならなくていいでしょ。……俺だってまだ負けてるんだし」
癒し枠、ツンデレ激しめのちょっぴり距離が縮まった唯くん。
「俺はみんなで仲良くしたいな~!」
小学生枠、能天気のアホで距離感バグってる桐山。
そして……
「撫子は俺だけのものだ」
クール……のふりした俺様枠、私で遊ぶのが楽しくて仕方がない薫。
彼らと関わり始めておよそ2週間。異色の4人との付き合いはまだまだこれから。
願わくば、この先は不穏で危険で怖くて痛いことはありませんように!
そうお祈りした瞬間、じゃらりと不穏な音がして。
「逃げても放してやんねーから、覚悟しとけよ?」
……青葉色に触れながら不敵な笑みを浮かべる総長様に、振り回される予感しかしないのだった。