言えないまま・・・
1章 結婚式の日に
ふ~ぅ。
疲れたぁ・・・。
真っ白なドレスを身にまとった自分が映る鏡の前で、長いため息をついた。
そう、今日は私の結婚式。
待ちに待った人生の門出の日だというのに、どうしてこんなに疲れてるかって?
とにかく・・・、この日が来るまでがとにかく大変だったわけで。
旦那、井上直太とは、結婚式場を選ぶのも、披露宴内容を決めるのも、参列者を決めるのも、ことごとく意見が食い違った。
こんなに自分の意見を押し通す人だったなんて、この日が来るまで気がつかなかったわ。
確かに、結婚式って女性だけのものではないけれど、メインは女性でしょ?
男性が口出すなんて邪道じゃない?
そうそう、このドレスだって、最初選んでたのはもっと私好みだったのに、これに決めようって時に「そんなに肌を見せてどうする!」なんて反対されて、結局あたりさわりのないドレスになってしまった。
本当にこの人と結婚して幸せになれる??なんて真剣悩んじゃうわよ。
今日が一番幸せな日のはずなのに、なぜか心はどんよりとした曇り空だった。
「ほらほら、花嫁さんはもっと明るい顔してなくちゃ!」
ヘアメイクアシスタントのお姉さんが、私の背中を軽く叩いた。
「あ、はい。」
慌てて、作り笑顔。
もう一度軽くため息をついてから、介添えさんと一緒にゆっくり部屋を後にした。
疲れたぁ・・・。
真っ白なドレスを身にまとった自分が映る鏡の前で、長いため息をついた。
そう、今日は私の結婚式。
待ちに待った人生の門出の日だというのに、どうしてこんなに疲れてるかって?
とにかく・・・、この日が来るまでがとにかく大変だったわけで。
旦那、井上直太とは、結婚式場を選ぶのも、披露宴内容を決めるのも、参列者を決めるのも、ことごとく意見が食い違った。
こんなに自分の意見を押し通す人だったなんて、この日が来るまで気がつかなかったわ。
確かに、結婚式って女性だけのものではないけれど、メインは女性でしょ?
男性が口出すなんて邪道じゃない?
そうそう、このドレスだって、最初選んでたのはもっと私好みだったのに、これに決めようって時に「そんなに肌を見せてどうする!」なんて反対されて、結局あたりさわりのないドレスになってしまった。
本当にこの人と結婚して幸せになれる??なんて真剣悩んじゃうわよ。
今日が一番幸せな日のはずなのに、なぜか心はどんよりとした曇り空だった。
「ほらほら、花嫁さんはもっと明るい顔してなくちゃ!」
ヘアメイクアシスタントのお姉さんが、私の背中を軽く叩いた。
「あ、はい。」
慌てて、作り笑顔。
もう一度軽くため息をついてから、介添えさんと一緒にゆっくり部屋を後にした。
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